女将のブログ

30年前に履いていた「おこぼ」

先日、こどもの七五三のお詣りをしてきました。

医療が発達していないその昔は、乳幼児の死亡率は高く、
「七つまでは神のうち」といわれていたように
この年齢まで育てることは並大抵のことではなかったそうです。

今のように11月15日に氏神様へお参りする風習は
明治に入ってからだそうですが、
今も昔も我が子が無事に成長する姿を感謝する姿勢や、
これからの成長を祈願する気持ちは変わりませんね。

 

 

さて、女子を育てる母親の特権。
お詣りの格好をどうするか…

私の七五三の時の着物など一式残してくれているというから、
それを着させればいっかー!と気楽に考えていましたが、
いざ、箪笥から出して見せてもらうと
やはり昭和の時代を感じる…
私の好みではない…

と、いうことで10月に入ってから
大慌てでアレコレ用意しました。

髪飾りに、帯に、着物…

そして、草履ゾウリ…とサイズが合うかと、
随分前に譲り受けたものの、間際に出した箱を見てびっくり!

なんと立派な「おこぼ」だこと。

30年以上前に私が七五三で履いていたという「おこぼ」でした。

こんな立派に金が入ったものは、買い手も僅少で、
今や市場に出回っていないのではないかと思われました。

こればかりは「昭和」以前の物が良い!

大事に取っておいてくれた母に感謝しました。

舞妓さんのように地髪で結って、
一張羅の着物を着せて、この「おこぼ」を履いた姿に感無量。

どうぞまた30年後に箱が開けられることがありますように。
私も次世代まで大切に保管しておくことにします。

 

 

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