修学旅行生 その1

私は小学校3年生までの9年間、この新門荘4階に住んでいました。
(その部屋は現在409号室として、バリアフリー対応の客室です。)

エレベーターも階段もお客様と共同の1箇所しかないので、
どこへ行くにも必ずどちらかを利用しなければ外出できませんでした。

朝は8時にランドセルを背負って家(旅館)を出ます。
ところが、その時間帯はご宿泊の修学旅行生の皆さんが
出発のためロビー集合されているのです。

だから、エレベーターの扉が開いた瞬間、
100人以上の体育座りをした生徒さんが一斉にこちらを見て
あたふたした事が何度かありました。
フロントの従業員に調理場からの事務所の勝手口まで
誘導してもらった事もありました。
(ちなみにその従業員は今も働いてくれています)

先生方、生徒さんにしたら‘なんでこんな所に小学生がいるんだろう?’と
不思議に思われたことでしょう。


夜は夜で、生徒さんがバタバタと廊下を走りまわり
先生の大声が聞こえることも日常茶飯事でした。

おばあちゃんは当時、新門荘の(今は無き)別館に住んでいたので
生徒さんの自由時間におばあちゃんの所まで行く途中は
よく生徒さんにからかわれました。
おチビの私には、中学生といえども見上げなければならないので恐かった。

だから、修学旅行生が嫌いでした。

でも、口には出せません。
一度「パパ、修学旅行生いやや!」と言った時に父親に叱られたからです。

「修学旅行生が来てくれはるおかげで、
リエは学校も行けるしご飯も食べられるんやで」

まだまだ子供だから、なぜ学生が来ると学校へ行けて、
ごはんが食べられるのか理解できませんでしたが、
漠然と「修学旅行生は大切なんや」と子供ながらに思っていました。



さて、時は20年経ち、
少子化が進んでいる最中ですが、
意外にも修学旅行生が京都へ来る人数は激減しているわけではありません。
大手ホテルが学生受入を始めたことや、
宿泊は滋賀県や大阪府のケースが増えてきているので、
京都市内の旅館は多少のダメージは受けています。


当時、新門荘の年間売上の7〜8割を占めていた修学旅行も
現在は、なんと4割9分です。(前期決算より)

にもかかわらず、新門荘の売上はお蔭様で毎年微増ですから、
                   (…借金は山盛りありまーす♪)
年間の半分は一般のお客様にお越し頂いているという事です。
もはや「修学旅行屋」でなくなりつつあります。


…新門荘は過渡期です。明日につづく。




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