今日は京都市と京都市観光協会が主催する、
「京の冬の旅」定期観光バスの試乗会に参加してきました。
下の写真のようなパンフレットは各旅館やホテルに配布されていますので、
観光客の皆様はそれぞれの宿泊施設で手にとって見ることが出来ます。
さて、「京の冬の旅・定期観光バス特別コース」は
今年で42回を数えるようです。
大型の観光バスに乗り合いで、定時刻に出発し
決められたルートを回ります。
定期観光バスは
清水寺〜 金閣寺〜 宇治方面〜 などなど定番コースもありますが、
期間限定の「特別コース」は
普段公開されない寺社仏閣を訪れる事ができます。
いわゆる「非公開文化財特別公開」の見学です。
今年の冬の定期観光バスの特別コースは、4コース。
私は「みやびコース」の試乗をさせてもらいました。
本日より4日間、訪ねたお寺4箇所をブログで紹介します。
【 相国寺随春院 】
相国寺（ショウコクジ）は京都御所の裏側、つまり北側に位置します。
こちらは臨済宗の本山。足利義満の1382年に建立されました。
見どころは瑞春院・本堂の襖絵です。
今尾景年（イマオケイネン）の「孔雀の絵」
普段は写真撮影は禁止ですが、今回は特別に許しを得ました。
ところで、水上勉（ミズガミツトム）という作家をご存知ですか？
私は恥ずかしながら知りませんでした。
名前を聞いても和田勉の顔しか思い浮かびませんでした・・・へへっ
彼は9歳の時に当時の口減らしの為に
北陸の実家からこの相国寺瑞春院にやってきたそうです。
厳しい修行の中で、時折「孔雀の絵」の親子を見るたびに
母を偲んでいたそうです。
しかしながら、水上氏は13歳の時に寺を出奔し、様々な職についた後
彼は「雁（ガン）の寺」という作品で、直木賞を受賞する作家になりました。
この小説は幼少時の記憶から書かれたようですが、
題名の「雁」はどこにもいません。
そうです。
・・・少年は襖の「孔雀の親子」を「雁」だと思い込んでいたのです。
と、ここまでは事前に配布された資料などで入れた知識です。
そして、実際にこの「孔雀の絵」を見て私は疑問を持ちました。
…どうやったらこの孔雀を雁と見間違えるのだ？？？
まぁ、小さな子供の事だから故郷を思う寂しさいっぱいで
孔雀でも雁でも鳩でも鷲でもよかったわけです。きっと。
とにかく「親子」という事で懐かしさの余り頻繁に眺めていたのでしょう。
当時の少年の心を思うとなんだか胸がいっぱいになるではありませんか。
さて、何十年も時を経て、水上氏は相国寺をお礼参りします。
そして改めて襖絵を見て驚くわけです。
「雁じゃなくて孔雀だったのか！！」
しかし、隣の部屋にある襖を見てさらに驚きます。
そう、ここにこそ上田萬秋（ウエダバンシュウ）の
「雁の絵」が描かれていたのです。
この襖がある部屋は、
当時は少年は入る事が許されない住職の部屋にありました。
偶然なのか必然なのか・・・
幾年も経て雁の絵が書かれてあったことを知り彼は驚愕したそうです。
最後に「水琴窟」のご紹介。
土中に埋め込んだ甕に水滴が反響する「水琴窟」。
写真の赤丸印に耳をあてるとなんともいえない澄んだ音色が聞こえてきます。
夏と冬では音色も全く違うようです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「京の冬の旅」 非公開文化財特別公開
期間： 平成20年1月12日（土）〜3月18日（火）
時間： 9:40 京都駅八条口出発
9:45 京阪三条出発
10：10 京都駅烏丸口出発 約6時間
料金： みやびコース ￥9,000（各拝観料・昼食代込）
予約： 定期観光バス予約センター（7:40〜20:00)
075-672-2100
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
なお、個人で非公開文化財を訪ねる事も可能です。
◆◆◆ 相国寺 瑞春院 ◆◆◆
期間： 平成20年1月12日（土）〜3月18日（火）
時間： 10時〜16時（受付終了）
拝観料： 600円
住所： 上京区今出川烏丸東入る
交通： 地下鉄烏丸線「今出川」より徒歩5分
問合せ： 京都市観光協会 075-752-0227
「京の冬の旅」定期観光バスの試乗会に参加してきました。
下の写真のようなパンフレットは各旅館やホテルに配布されていますので、
観光客の皆様はそれぞれの宿泊施設で手にとって見ることが出来ます。
さて、「京の冬の旅・定期観光バス特別コース」は
今年で42回を数えるようです。
大型の観光バスに乗り合いで、定時刻に出発し
決められたルートを回ります。
定期観光バスは
清水寺〜 金閣寺〜 宇治方面〜 などなど定番コースもありますが、
期間限定の「特別コース」は
普段公開されない寺社仏閣を訪れる事ができます。
いわゆる「非公開文化財特別公開」の見学です。
今年の冬の定期観光バスの特別コースは、4コース。
私は「みやびコース」の試乗をさせてもらいました。
本日より4日間、訪ねたお寺4箇所をブログで紹介します。
【 相国寺随春院 】
相国寺（ショウコクジ）は京都御所の裏側、つまり北側に位置します。
こちらは臨済宗の本山。足利義満の1382年に建立されました。
見どころは瑞春院・本堂の襖絵です。
今尾景年（イマオケイネン）の「孔雀の絵」
普段は写真撮影は禁止ですが、今回は特別に許しを得ました。
ところで、水上勉（ミズガミツトム）という作家をご存知ですか？
私は恥ずかしながら知りませんでした。
名前を聞いても和田勉の顔しか思い浮かびませんでした・・・へへっ
彼は9歳の時に当時の口減らしの為に
北陸の実家からこの相国寺瑞春院にやってきたそうです。
厳しい修行の中で、時折「孔雀の絵」の親子を見るたびに
母を偲んでいたそうです。
しかしながら、水上氏は13歳の時に寺を出奔し、様々な職についた後
彼は「雁（ガン）の寺」という作品で、直木賞を受賞する作家になりました。
この小説は幼少時の記憶から書かれたようですが、
題名の「雁」はどこにもいません。
そうです。
・・・少年は襖の「孔雀の親子」を「雁」だと思い込んでいたのです。
と、ここまでは事前に配布された資料などで入れた知識です。
そして、実際にこの「孔雀の絵」を見て私は疑問を持ちました。
…どうやったらこの孔雀を雁と見間違えるのだ？？？
まぁ、小さな子供の事だから故郷を思う寂しさいっぱいで
孔雀でも雁でも鳩でも鷲でもよかったわけです。きっと。
とにかく「親子」という事で懐かしさの余り頻繁に眺めていたのでしょう。
当時の少年の心を思うとなんだか胸がいっぱいになるではありませんか。
さて、何十年も時を経て、水上氏は相国寺をお礼参りします。
そして改めて襖絵を見て驚くわけです。
「雁じゃなくて孔雀だったのか！！」
しかし、隣の部屋にある襖を見てさらに驚きます。
そう、ここにこそ上田萬秋（ウエダバンシュウ）の
「雁の絵」が描かれていたのです。
この襖がある部屋は、
当時は少年は入る事が許されない住職の部屋にありました。
偶然なのか必然なのか・・・
幾年も経て雁の絵が書かれてあったことを知り彼は驚愕したそうです。
最後に「水琴窟」のご紹介。
土中に埋め込んだ甕に水滴が反響する「水琴窟」。
写真の赤丸印に耳をあてるとなんともいえない澄んだ音色が聞こえてきます。
夏と冬では音色も全く違うようです。
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「京の冬の旅」 非公開文化財特別公開
期間： 平成20年1月12日（土）〜3月18日（火）
時間： 9:40 京都駅八条口出発
9:45 京阪三条出発
10：10 京都駅烏丸口出発 約6時間
料金： みやびコース ￥9,000（各拝観料・昼食代込）
予約： 定期観光バス予約センター（7:40〜20:00)
075-672-2100
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なお、個人で非公開文化財を訪ねる事も可能です。
◆◆◆ 相国寺 瑞春院 ◆◆◆
期間： 平成20年1月12日（土）〜3月18日（火）
時間： 10時〜16時（受付終了）
拝観料： 600円
住所： 上京区今出川烏丸東入る
交通： 地下鉄烏丸線「今出川」より徒歩5分
問合せ： 京都市観光協会 075-752-0227
