先日、文楽を見てきました。一人で･･･
父親からタダ券をもらったものの間際まで忘れていて
気づけば誘いに乗ってくれそうな人がいない。
ま、いっか。大阪だし、一人で行けば…
ということで、じい様＆ばあ様達にまみれて見てきました。
さて、「文楽」とは正式には「人形浄瑠璃文楽」といい、
最も簡単に言えば‘人形劇’です。
しかしながら、130〜150�僂發垢訖遊舛鮖或佑凌祐屬砲茲辰徳爐蕕譴詬佑�
まるで息を吹き込まれたかのような表情や仕草を見せます。
また、大夫＝唄を歌う人・三味線＝伴奏も加わりまさに芸術作品と化すわけで
2003年にはユネスコより「世界無形遺産」として登録されました。
今回の演目は「国性爺合戦（コクセンヤカッセン）」です。
あの江戸時代の近松門左衛門の作品ですね。
たしか受験勉強で覚えたこの題目と作者名。
詰め込み記憶のため、ストーリーも何も知りません。
ざっとチラシに目を通し、あとはイヤホンガイドに頼ります。
イヤホンガイドは片耳にウォークマンのごとき物を差込み、
演目の合間、合間に説明が入ります。
初心者にはこれは非常に便利で、ストーリーの説明は勿論の事、
大夫・三味線の演奏者の紹介、
40体あるといわれる人形の頭の説明を簡潔に一方的に情報を流してくれます。
お芝居に集中するべき場面を決して妨げず、
いいタイミングで説明が入るわけですから集中力は特に分散しません。
私は何年か前に父親と文楽を見に行きましたが、
その時と大きな違いがありました。
それは「字幕スーパー」が舞台の上に流れる事です。
大夫さんの歌う歌詞ははっきりいって聞き取りづらいものです。
ましてや、いまや文語的になってしまっている表現もありますから、
この字幕も非常に有難い…
ますます文楽が楽しみやすくなりましたよー
ところで「国性爺合戦」。
主人公は17世紀の中国人の父と日本人の母を持つ、
当時としては非常にめずらしいハーフの鄭成功（テイセイコウ）。
又の名を「和唐内（ワトウナイ）」。
余談ですが、舞妓さんとのお座敷遊びで「トラトラ」という芸があります。
縦に使った屏風を両者がはさんで、体を使ってジャンケンをするゲーム。
単にジャンケンをするのではなく、始めにイントロ的な歌を歌います。
「♪千里を走るような、藪の中を皆さん覗（のぞ）いて
ご覧（ろう）じまっせ、金の鉢巻き襷（たすき）で
和唐内がエンヤラヤーと捕らえし獣（けだもの）は、
トラトーラ、トーラトラ
トラトーラ、トーラトラ
トラトーラ、トーラトラ･･･」
お三味線の地方さんの「ほな、どーぞ」という掛け声で、
前もって考えておいたポーズをして屏風から出てきて、相手と勝負します。
「グー・チョキ・パー」に値するのが「おばあさん・虎・和唐内」です。
さて、この「和唐内」。物語の主人公でありますが、
ハーフなので「和でもない、唐でもない」という事で
「和唐内」と命名されたそうです。
近松門左衛門のシャレですな。
そして、お座敷遊びで興じる時の歌の場面は
確かにこの文楽にも登場していました。
和唐内とその両親が訳あって中国へ渡るのですが、
目的地に到達するまでに竹やぶで虎と遭遇するのです。
どうやら花街の遊び歌はその場面を引用しているようです。
この「国性爺合戦」のざっとしたストーリーを書きたいのですが、
今回は断念します。
今も昔も変わらない義理と人情に苦悩する人々の心の葛藤が良く描かれた
演目ですが、なにしろ長すぎる。
なんと3時間30分（30分の休憩含む）！
これではお尻がいたむ…
それよりも、こうも長くては新規開拓としての
文楽のリピーターは伸び悩むでしょう。
何度か重複するセリフ等もありました。
このセリフがなくても物語は成り立つよなと思える箇所もありました。
勉強不足なので勝手な事はあまり言えないのですが、
文楽の良さを多くの若い人に知ってもらいたいと思う私としては
せめて演目を2時間30分に収めるべきだと思っています。
本来の脚本どおりにいかなければならなのでしょうが、
映画の平均上映時間くらいで終わっておくと
お客の満足度もあがるのではないでしょうか。
物語自体は大変面白みがありましたが、
さすがに今回はどっと疲れてしまいました･･･
せっかくイヤホンガイドや字幕スーパーなど初心者でも
理解しやすい環境になったのに疲れるようでは娯楽としては成り立ちません。
次回見るのは何年後かでいいかーと思ったものの
4月公演のパンフレットをついついもらって、
計画を立ててしまった事を知っていただくと
やはり文楽の世界がいかに面白いかという事を
汲み取っていただけるかと思います。
2008年4月5日（土）〜27日（日）
第一部 11:00〜
第二部 16:00〜
大阪国立文楽劇場 http://www.ntj.jac.go.jp
予約開始3月11日（火）10時〜 一般5,800円／学生4,100円
ブログ更新に勉励します☆ クリックしてくださいね♪
★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。
父親からタダ券をもらったものの間際まで忘れていて
気づけば誘いに乗ってくれそうな人がいない。
ま、いっか。大阪だし、一人で行けば…
ということで、じい様＆ばあ様達にまみれて見てきました。
さて、「文楽」とは正式には「人形浄瑠璃文楽」といい、
最も簡単に言えば‘人形劇’です。
しかしながら、130〜150�僂發垢訖遊舛鮖或佑凌祐屬砲茲辰徳爐蕕譴詬佑�
まるで息を吹き込まれたかのような表情や仕草を見せます。
また、大夫＝唄を歌う人・三味線＝伴奏も加わりまさに芸術作品と化すわけで
2003年にはユネスコより「世界無形遺産」として登録されました。
今回の演目は「国性爺合戦（コクセンヤカッセン）」です。
あの江戸時代の近松門左衛門の作品ですね。
たしか受験勉強で覚えたこの題目と作者名。
詰め込み記憶のため、ストーリーも何も知りません。
ざっとチラシに目を通し、あとはイヤホンガイドに頼ります。
イヤホンガイドは片耳にウォークマンのごとき物を差込み、
演目の合間、合間に説明が入ります。
初心者にはこれは非常に便利で、ストーリーの説明は勿論の事、
大夫・三味線の演奏者の紹介、
40体あるといわれる人形の頭の説明を簡潔に一方的に情報を流してくれます。
お芝居に集中するべき場面を決して妨げず、
いいタイミングで説明が入るわけですから集中力は特に分散しません。
私は何年か前に父親と文楽を見に行きましたが、
その時と大きな違いがありました。
それは「字幕スーパー」が舞台の上に流れる事です。
大夫さんの歌う歌詞ははっきりいって聞き取りづらいものです。
ましてや、いまや文語的になってしまっている表現もありますから、
この字幕も非常に有難い…
ますます文楽が楽しみやすくなりましたよー
ところで「国性爺合戦」。
主人公は17世紀の中国人の父と日本人の母を持つ、
当時としては非常にめずらしいハーフの鄭成功（テイセイコウ）。
又の名を「和唐内（ワトウナイ）」。
余談ですが、舞妓さんとのお座敷遊びで「トラトラ」という芸があります。
縦に使った屏風を両者がはさんで、体を使ってジャンケンをするゲーム。
単にジャンケンをするのではなく、始めにイントロ的な歌を歌います。
「♪千里を走るような、藪の中を皆さん覗（のぞ）いて
ご覧（ろう）じまっせ、金の鉢巻き襷（たすき）で
和唐内がエンヤラヤーと捕らえし獣（けだもの）は、
トラトーラ、トーラトラ
トラトーラ、トーラトラ
トラトーラ、トーラトラ･･･」
お三味線の地方さんの「ほな、どーぞ」という掛け声で、
前もって考えておいたポーズをして屏風から出てきて、相手と勝負します。
「グー・チョキ・パー」に値するのが「おばあさん・虎・和唐内」です。
さて、この「和唐内」。物語の主人公でありますが、
ハーフなので「和でもない、唐でもない」という事で
「和唐内」と命名されたそうです。
近松門左衛門のシャレですな。
そして、お座敷遊びで興じる時の歌の場面は
確かにこの文楽にも登場していました。
和唐内とその両親が訳あって中国へ渡るのですが、
目的地に到達するまでに竹やぶで虎と遭遇するのです。
どうやら花街の遊び歌はその場面を引用しているようです。
この「国性爺合戦」のざっとしたストーリーを書きたいのですが、
今回は断念します。
今も昔も変わらない義理と人情に苦悩する人々の心の葛藤が良く描かれた
演目ですが、なにしろ長すぎる。
なんと3時間30分（30分の休憩含む）！
これではお尻がいたむ…
それよりも、こうも長くては新規開拓としての
文楽のリピーターは伸び悩むでしょう。
何度か重複するセリフ等もありました。
このセリフがなくても物語は成り立つよなと思える箇所もありました。
勉強不足なので勝手な事はあまり言えないのですが、
文楽の良さを多くの若い人に知ってもらいたいと思う私としては
せめて演目を2時間30分に収めるべきだと思っています。
本来の脚本どおりにいかなければならなのでしょうが、
映画の平均上映時間くらいで終わっておくと
お客の満足度もあがるのではないでしょうか。
物語自体は大変面白みがありましたが、
さすがに今回はどっと疲れてしまいました･･･
せっかくイヤホンガイドや字幕スーパーなど初心者でも
理解しやすい環境になったのに疲れるようでは娯楽としては成り立ちません。
次回見るのは何年後かでいいかーと思ったものの
4月公演のパンフレットをついついもらって、
計画を立ててしまった事を知っていただくと
やはり文楽の世界がいかに面白いかという事を
汲み取っていただけるかと思います。
2008年4月5日（土）〜27日（日）
第一部 11:00〜
第二部 16:00〜
大阪国立文楽劇場 http://www.ntj.jac.go.jp
予約開始3月11日（火）10時〜 一般5,800円／学生4,100円
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