心に残るアルバイト その2

フロントの女性が20日で退職する事になりました。

彼女は2年半ほど前から勤めていた大学生でした。

いつもロビーにて面接をするのですが、
あいにくロビーには他の方が腰をかけていたので
客室にて履歴書を拝見したことを覚えています。

第一印象はとにかく愛想のいい子だと好感を持ち、
すぐに勤務してもらう事になりました。

彼女はもともと英語が話せていましたが、
2年半の勤務の間に留学をし、
さらにブラッシュアップして帰国してきました。

外国のお客様が来られた時は、通常朝勤務の彼女に
夕方から出勤して通訳をしてもらう事が何度もありましたが、
舞妓や花街の勉強を事前にして、
時折メモを取りながら通訳している姿には非常に感心していました。





さて、まだ不慣れな頃、
彼女がフロントで一人で立っていたところ業者が訪れました。

○○さんが来ました、と事務所内の人間に連絡するのですが
その内容がいまいち分からず私を含め、
事務所の人間は含み笑いをしてをぞんざいな対応をしました。

その後、私はフロントへ回り「こういう時はこう言わないと」と
フォローを入れましたが、うっすら涙ぐんでいたように見受けました。



深く反省しました。
時折、私が処理する事でもないか・・・と
傲慢になりつつある時期であった故に、
今回も誰かが対応するだろうとほったらかしにしていた事。

新人なのにフロントに一人で立たせている人事の現状。

全般的にコーチングが浸透し切れていない状況。




不愉快な思いをさせてしまったなと心残りではありましたが、
その後の彼女は持ち前の笑顔で
今日まできちんと仕事をこなしてくれていました。

就職先が決まり、その専門的分野の勉強の為に少し早めの退職です。



かつて私は社会人になってまもなく、全くのプライベートで、
ある淑女から「笑顔得」だと誉めてもらったことがあります。

世の中にはニコッと笑うだけで得をする人がいる。
自然と笑える事、笑顔がとても似合う人はそれは特技よ、と。


当時はよく理解できませんでしたが、
この仕事に携わるようになって
淑女の意味がほどなく納得できるようになったのは
上記フロントの女性と出会ったことも理由の一つであります。


サービス業とは、なにはともあれ、まずは「笑顔」です。

仕事だからと区別せずとも、苦労せずに自然と笑える人間もいれば、
相当意識をし続けなければならない人間もいる。

彼女には「笑顔」という一つの特技を持ち続けて
4月から社会人として仕事を頑張ってほしいと思います。

新門荘の愉快な仲間達 | comments (0) | trackbacks (0)

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