舞妓から芸妓に

昨日、祇園甲部の市有里さんがお席に来てくれました。

彼女は来月芸妓さんになります。
丸4年くらい舞妓さんを続けはったでしょうか…
舞妓から芸妓になることを「襟かえ」と呼んでいます。

お茶屋のご主人が「うっとこから可愛い舞妓がでまっせー」と
笑顔で言うてはったことが、もう5年?も前なのかな。
ほんとに時が経つのは早いものです。

さて、花街では舞妓から芸妓になる1ヶ月ほど前から
その風習にしたがって特徴的な儀式を通過して
「襟かえ」の準備を進める事になるようです。


CIMG3418.JPG

まずは着物。非常に豪華絢爛!ほんとにため息が出るような素敵な着物です。
金糸の素晴らしい帯に黒紋付。ぽっちり(帯留)はしていません。


続いて髪型。 
舞妓最後の2週間しか結うことが許されない「先筅(サッコウ)」という
まるで鳥の尾がついているような日本髪を結うことになります。

CIMG3420.JPG

もともとこの髪型は江戸時代の花嫁がする髪形だったとか。
昔はおいそれと結婚できなかった花街の女性に
せめて髪型だけでも花嫁の気分を味わってもらおうという
配慮から、先筅を結うことになっているという説もあります。

尾っぽのような部分は、相撲の断髪式のように
最後はハサミを入れるようです。

昔は‘旦那’というスポンサー的な存在の男性が
ハサミを入れたとも聞きますが、
今は女将さんがその役を担っているそうです。


左手前には通常はその月々のお花のかんざしを挿しますが、
今の彼女には鶴と亀をモチーフにしたかんざしが挿さっています。


そして、口元はお歯黒です。
この日は市有里さんもお歯黒初日だったようで、
違和感があると言うてはりました。

毎日お歯黒は取って、翌朝付け直して…と繰り返すとのこと。

昔の日本の既婚女性はこのお歯黒をしていたんですよね〜 んー不思議。
NHKで放映中の「篤姫」様も本来は市有里さんのように
毎日白粉をして、お歯黒をして…の日常が正しい歴史解釈だそうです。


芸妓にならはる前の舞妓さんを見られるのは非常に貴重です。
私も8年ぶりの2回目です。
当時の記憶も定かでなく、じっくり見入ってしまいました。

CIMG3421.JPG

こちら新門荘では、お客様から舞妓さんの手配依頼こそ
たくさん頂いていますが、芸妓さんをお呼びする事は極端に少ないので、
今後は市有里さんとあまりお会いできません。

私は彼女の仕込みさん(舞妓になるまえの一年間の修行)の姿も
覚えているので、なんだかとても寂しく思います。

市有里さんはべっぴんさんなので、
芸妓さんになってもますます人気が出る事でしょう。
陰ながら彼女を応援しています。

祇園だもん、舞妓さん | comments (0) | trackbacks (0)

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