「花手まり」試食会

久しぶりに最初から最後までの料理の試食をしました。

現在、新門荘でお出ししている「花手まり」です。
‘女性に喜んで頂ける様に’というコンセプトがあるにも関わらず
どうも力が発揮しきれていない・・・

といことを、先日のフロント会議の議題に挙げ
女性4名のフロントスタッフを含めて意見を出し合い料理長に伝えました。

そして、本日は試食です。

写真は3月の料理なので、敷紙で菱餅がイメージされています。
これは余った色紙を料理長に渡して、事前に依頼しておきました。

CIMG3819.JPG


‘かろうじて'を含む20代4名が黙々と食べます。
準備している用紙にあーだこーだと記入しながら・・・


そして今日は仲居への指導不足などいろいろと反省しました。
例えば、次の写真は食べ終わった後のご披露で恐縮ですが、
メイン料理の前に出てくるお口直しのシャーベットです。

CIMG3826.JPG

これを見て、試食者4人は幻滅です。

まず、黄色の皿がダサい。そして、敷き紙が4人とも「紅葉」=秋のもの。

過日に客室係の朝礼で、半分にカットした千代紙を渡して
「もう皆さんのレベルなら、単に千代紙を敷くのではなくて
季節柄も考慮しながら敷いてください」と言ったのですが、結局このザマです。

聞けば「‘冬’という付箋が貼られていたので、きちんと選んだのですが」と。

うーん… 
確かに私は親切にも春・夏・秋・冬の付箋を貼ってあげましたが、
付箋を頼りにするのではなく、
「‘冬’の付箋が貼ってあるけど、これは紅葉だから‘秋’の間違いだよな。
冬の柄の千代紙はどこかしら…」と五感をフルに使って仕事をしてほしい。

黄色以外のお皿もあるのになぜにこれでセットしてきたのかな〜



今の新門荘の客室係はトータル的になんでも考えながら仕事を進める人、
考えはするけれど「こうしたらお客様は喜ぶのでは」とまではいかない人、
与えられたことしかしない人・・・ 

それぞれの個性はありますが、
皆の意識を底上げする余地はまだまだ残っています。

こればかりは、私がこまめに現場に入って
気付いた事をその場で伝えることを繰り返すしか得策はありません。

今日はそういう意味で、自分自身が仕事サボってるなぁーダメだな〜と
試食をしながら、自責の念にかられました。



それから、○○のように、○○を用いて力を入れるべきだと
会議で具体的に意見が一致した肝心の最後のデザートは
残念ながら4人とも期待はずれだと感じ、
事細かに、かなりクドクドと料理長に意見を述べておきました。

話を理解してくれるのに少し時間がかかりました。

というのも、やはり男性の感性と女性の感性は違うからです。

例えば、苺を加工したピンク色の羊羹?と抹茶を使った緑色の羊羹。
どちらも長方形にカットされていましたが、
「せっかく二色あるのだから花と葉の型押しをして季節感を出せばいい」
という女性社員の意見も出ていました。

苺も二つにカットするよりも5枚ほどにスライスして、
それを花びらに見立てて盛り付ける方が可愛らしい・・・など。


女というものは口うるさい生き物です。そして、我侭なのです。

だけど、ちょっとしたことで「まぁ素敵!」と
目を輝かすことのできる感受性の豊かな生き物でもあります。

私も女性の端くれながら滔々と意見をしましたが、
仕事熱心で前向きな料理長は
「さっきの話でイメージができました。今度は驚かせるようにしまっすわ!」
意気込んでいました。

明日以降のデザートの試食が楽しみです。

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