鎌倉時代の歌人と言えば「西行」。百人一首でも以下の歌で有名ですね。
♪ 嘆けとて 月やはものを 思わする かこち顔なる 我が涙かな
（嘆き悲しめと月はわたしに物思いをさせるのだろうか。
いや、そうではあるまい。本当は恋の悩みの所為なのに、
まるで月の仕業であるかのように流れるわたしの涙ではないか）
「北面の武士」であったものの23歳で出家をして全国を行脚し、
後世に多大な影響を与えるほどの歌を多く残した…
まぁ、これが簡単で通念的な西行の説明です。
ではお馴染みの（？）私なりの解説ですすめます。
西行は、地方豪族の息子、つまりエエとこのボンボンでした。
母方には蹴鞠の得意な人もいて、本人も蹴鞠サッカー得意。
パパのコネで鳥羽上皇にお仕えする仕事までゲットできました。
「北面の武士」というのは天皇の警備役。
男前で武力に優れていることが条件です。
カッコイイし、ええ仕事でお金もそこそこあるし、スポーツも得意だし、
文芸にも秀でていて、みんなが感心する歌をスラスラ作るし、
同級生にはかの有名な「平清盛」くんがいて、
奥さんも子供もいて一見幸せでありました。
しかし、西行は恋をしちゃいました…
こともあろうに天皇の奥様、そう皇后に！
鳥羽院のお后、待賢門院璋子（ﾀｲｹﾝﾓﾝｲﾝ ﾀﾏｺ）さま。
一度契は交わしたものの、もちろんその後どうこう出来る訳もなく、
あっけなく失恋するわけです。
そしてそのショックで仏門に入ります。 （※出家の理由には諸説あります）
でもわずか23歳。出家したもののやはり下界が恋しい… 未練たらたら。
当時の人たちも芸能ワイドショー並みにビックリ！
30歳までの歌にもその形跡が多く残っているようです。
さて、歌人とは今でいうシンガーソングライターみたいなもんでしょう。
作詞家のイメージを持っても問題ないでしょう。
そして、彼はひたすら曲を作るわけです。で、プラプラと全国を旅します。
はじめはいろいろと求める目的があり、旅をしていたのですが
そのうちプラプラすることが彼のライフワークになりました。
もと「北面の武士」で鍛えていますから、
山中のヤヤコシそうな人は自分の腕力で追っ払えます。
そして今は僧侶ですから、寝食に困ったら「ワシ坊さんやでー♪」と
近くのお寺に転がって凌ぐことができます。
過去と現在の自分を巧みに利用してプラプラを続けることができたわけです。
東北まで2回は出かけています。とにかく死ぬまでプラプラ…
で、「ここ気に入ったわ〜」となるとせっせと自分で小屋を建てて
しばらく住むわけです。これを「庵を結ぶ」と言います。
京都にも西行がむすんだ庵があります。その名も西行庵。
八坂神社のすぐそばです。
そして、そのお隣には、約500年後の江戸時代中期に
西行に憧れていた松尾芭蕉が庵をむすびます。
そう、その名も「芭蕉庵」
今でいえばピンクレディーの「ＵＦＯ］などの作詞家、阿久悠さんのことを
小室哲也氏が尊敬しすぎて、隣に家を建てちゃえー！
…みたいなところでしょうか（＾＾；
西行は50歳になると、気の毒な人生を送った上に、讃岐に流罪された
崇徳上皇の鎮魂の為に四国を訪れます。
（崇徳天皇は、フラれた相手「待賢門院璋子（ﾀｲｹﾝﾓﾝｲﾝ ﾀﾏｺ）」の息子！）
63歳の時には同級生「平清盛」くん筆頭一族である平家滅亡を目の当たりにします。
そして70歳目前で、諸事情あり、老体に鞭を打ちながらも再び東北奥州へ。
最後は大阪で亡くなりました。71歳と言われています。
彼はシンガーソングライターなので全2090首も歌を残しています。
そのうち恋の歌は約300首、桜の歌が約230首だそうです。
また天皇が編纂なさる‘勅撰集’には265首も入撰しています。
ただの歌唄いのさすらいの旅人おっちゃんではなく、
後世に多くの影響を及ぼした偉人なのです！
♪ 嘆けとて 月やはものを 思わする かこち顔なる 我が涙かな
（嘆き悲しめと月はわたしに物思いをさせるのだろうか。
いや、そうではあるまい。本当は恋の悩みの所為なのに、
まるで月の仕業であるかのように流れるわたしの涙ではないか）
「北面の武士」であったものの23歳で出家をして全国を行脚し、
後世に多大な影響を与えるほどの歌を多く残した…
まぁ、これが簡単で通念的な西行の説明です。
ではお馴染みの（？）私なりの解説ですすめます。
西行は、地方豪族の息子、つまりエエとこのボンボンでした。
母方には蹴鞠の得意な人もいて、本人も蹴鞠サッカー得意。
パパのコネで鳥羽上皇にお仕えする仕事までゲットできました。
「北面の武士」というのは天皇の警備役。
男前で武力に優れていることが条件です。
カッコイイし、ええ仕事でお金もそこそこあるし、スポーツも得意だし、
文芸にも秀でていて、みんなが感心する歌をスラスラ作るし、
同級生にはかの有名な「平清盛」くんがいて、
奥さんも子供もいて一見幸せでありました。
しかし、西行は恋をしちゃいました…
こともあろうに天皇の奥様、そう皇后に！
鳥羽院のお后、待賢門院璋子（ﾀｲｹﾝﾓﾝｲﾝ ﾀﾏｺ）さま。
一度契は交わしたものの、もちろんその後どうこう出来る訳もなく、
あっけなく失恋するわけです。
そしてそのショックで仏門に入ります。 （※出家の理由には諸説あります）
でもわずか23歳。出家したもののやはり下界が恋しい… 未練たらたら。
当時の人たちも芸能ワイドショー並みにビックリ！
30歳までの歌にもその形跡が多く残っているようです。
さて、歌人とは今でいうシンガーソングライターみたいなもんでしょう。
作詞家のイメージを持っても問題ないでしょう。
そして、彼はひたすら曲を作るわけです。で、プラプラと全国を旅します。
はじめはいろいろと求める目的があり、旅をしていたのですが
そのうちプラプラすることが彼のライフワークになりました。
もと「北面の武士」で鍛えていますから、
山中のヤヤコシそうな人は自分の腕力で追っ払えます。
そして今は僧侶ですから、寝食に困ったら「ワシ坊さんやでー♪」と
近くのお寺に転がって凌ぐことができます。
過去と現在の自分を巧みに利用してプラプラを続けることができたわけです。
東北まで2回は出かけています。とにかく死ぬまでプラプラ…
で、「ここ気に入ったわ〜」となるとせっせと自分で小屋を建てて
しばらく住むわけです。これを「庵を結ぶ」と言います。
京都にも西行がむすんだ庵があります。その名も西行庵。
八坂神社のすぐそばです。
そして、そのお隣には、約500年後の江戸時代中期に
西行に憧れていた松尾芭蕉が庵をむすびます。
そう、その名も「芭蕉庵」
今でいえばピンクレディーの「ＵＦＯ］などの作詞家、阿久悠さんのことを
小室哲也氏が尊敬しすぎて、隣に家を建てちゃえー！
…みたいなところでしょうか（＾＾；
西行は50歳になると、気の毒な人生を送った上に、讃岐に流罪された
崇徳上皇の鎮魂の為に四国を訪れます。
（崇徳天皇は、フラれた相手「待賢門院璋子（ﾀｲｹﾝﾓﾝｲﾝ ﾀﾏｺ）」の息子！）
63歳の時には同級生「平清盛」くん筆頭一族である平家滅亡を目の当たりにします。
そして70歳目前で、諸事情あり、老体に鞭を打ちながらも再び東北奥州へ。
最後は大阪で亡くなりました。71歳と言われています。
彼はシンガーソングライターなので全2090首も歌を残しています。
そのうち恋の歌は約300首、桜の歌が約230首だそうです。
また天皇が編纂なさる‘勅撰集’には265首も入撰しています。
ただの歌唄いのさすらいの旅人おっちゃんではなく、
後世に多くの影響を及ぼした偉人なのです！
