創業者の50回忌と芸妓さんの結婚式

タイトル通り、日曜日の午前中は法事があり
午後は結婚式に参列して、陰と陽の混ざった一日でした。


ここ新門荘は昭和24年に私の曽祖父が創業しました。
今から65年前のことです。

農家の?坊で、山内家に養子に出されたそうですが
商才があったようで、アレコレと商売を成功させ、
現在の「花見小路新門前の西北角」という土地を手に入れて
旅館を初めたと聞いています。

よくお客様から「いい場所ですね!」とお声を頂きますが
確かに旅館をするには最高の立地だと思いますし、
この立地だからこそ商売が続けられているのだと先祖に感謝します。
……それにしても、どうしてココだったんでしょうか。


さて、ここで「新門荘」と看板を出して商売を始めた曽祖父の50回忌。
父の妹家族と共に静かな法事でした。

曽祖父から見ると、4代目の私は孫の子供。
つまり曾孫(ソウソン)です。

さらには、その子供も参列しています。
つまり玄孫(ヤシャゴ)です。


  ※ちなみに玄孫の子供は来孫、
   そして昆孫(コンソン)仍孫(ジョウソン)雲孫(ウンソン)
   と続くそうです… 9代も遡れる家系ってすごい!


曽祖父は、よもや この新門荘が65年も続いてることや
玄孫がいるとは想像はできていなかったことと思います。


新門荘が創業100年を迎えるのは35年後なので
私は70代の婆さんですが、病気で早世しない限り
この目で見ることができるのかな...



さておき、ご存知でしょうか。
100年以上続く会社はアメリカで約800社、ヨーロッパで約6000社。
我が国は約27,000社もあり、その数値は世界一。

しかも27,000社のうち中小企業は99%、同族会社は95%です。


100年も続く会社は封建的・保守的・旧体質だと捉えがちですが、
一方で100年間も社会から必要とされてきたからこその存続です。

時代に合わせて、社会世間から求められるような変革を
続けたからこそ100年目を迎えることが出来るのです。

5年後、10年後、
いや、たった1年後でさえ社会が求めるものは変わっています。
だから次世代へバトンタッチできる企業ほど
これまで果敢に挑戦してきているのだと思います。


先に見る同族会社の数字が95%だというのは
ご先祖への敬意と家族への愛情あってこその数字です。


昔、新門荘の経営が苦しかった時、私の父は
「自分が3代目だ。のれんを潰すわけにはいかない。
ただそれだけの気持ちで商売してきた」と言っていました。

おそらく、その思いの続きは
「なんとかこの苦境から脱却して、次世代に引き継ぎたい」だったはずです。


経営者としての覚悟は、
こうした次にバトンを受ける者への気持ちの原動力が無ければ
生まれないのではなかろうかと私は考えます。

バトンを受ける者が他人より自分の子や孫であれば
なお一層強い思いとなり、それは愛情と呼ばれます。


端的に言えば、これらは欧米のビジネスでは
排除されがちな「感情」ですが、
この家族への「感情」、つまり「愛情」があったからこそ
日本国には100年続く会社が27,000社まであることに繋がらないでしょうか。



今は全く考えられないし、想像もできないけれど
我が子にこの新門荘を継いで欲しいと心底願った時に
経営者としての本当の意味で覚悟ができるのだろうか、
いやいや子供に託したいと思わずとも覚悟ができるのは
どういう精神状態・環境下だろうか、
ポクポクと木魚が響く堂内で思いがよぎりました。





……午後に出向いた芸妓さんの結婚式のことも併せて書くつもりが
ちょっと熱く語ってしまったので長文になってしまった(´Д`;)

ということで、続きは明日!ご笑覧ください。

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