3年前は新卒社員だったスタッフ

ちょうど6年前の秋に面接をして、
3年間真面目に客室係(仲居)として
勤務してくれた子が退職の挨拶に来てくれたことを
ふと思い出しました。

当時彼女は18歳。
新門荘にとって、客室係として初の新卒社員でした。

初めての社会人の場として、
育てられる土台が今の新門荘にあるかどうか、
既存のスタッフの教育も未熟であるのに大丈夫だろうか… 

生まれて1年にも満たない我が子がいるのに
きちんと指導できるだろうか、
やはりまだ新卒を受け入れるなんて時期尚早だろうか… 

ああ、でも人を育てていくことで
全スタッフの士気も上がるかもしれない。

先送りせずに今取り組んでみよう!



私はいろんなことを考えながら
ハローワーク高卒求人部門に何度も足を運び、
それから採用試験の準備や、外部講師との打合せ、
入社後のオペレーションを考えました。


入社後の彼女は、私の不安をよそに
メキメキと仕事を覚え、
持ち前の笑顔と人柄で自社アンケートには
「がんばれ!」と励みのお言葉も
頻繁に頂くようになりました。

責任感も強く、自分の休みも返上して
頑張っていたという客室主任の話も聞き、
安心する反面、精神面が弱くすぐに顔に出てしまう点を
懸念していました。


その精神面の弱さが勤務態度に出だし、
遅刻も重なりだした時に
声を荒げて叱ったこともありました。


二人で食事に行ったときに、
初めて自分の生まれ育ちを、
そしてダレカレと話せない悩みを吐露してくれました。


実は彼女は家庭環境に恵まれず児童施設で育っています。



面接の段階で知っていたことですが、
明るく前向きな彼女の今を大切にしようと思い、
敢えてこれまで私からは
其の事には一切触れてきませんでした。


これまでにも児童施設で過ごしてきた
スタッフや知人を知っているので
様々な家庭環境で育っていることに対して
偏見もなく冷静に受け入れられるのですが、
それでも吐露してくれた辛かったであろう衝撃な
子供時代を片鱗も見せない彼女に、
なんとも言えない気持ちでいっぱいになりました。


「絶対に3年は働くんやで!辛くても絶対辞めたらあかん!
3年経った時に、ほかにやってみたいことが辞めてもいいよ」

と入社当時話した私の言葉通り、
退社して留学をしています。

誰にも頼らず、月々の給料から貯金し、
片言の英語も話せないのに、過去に捕らわれず飛び立った彼女。



本当に立派で清々しい22歳でした。
一回り以上も年下だけど頭が下がります。


ふらっと「ご無沙汰してます〜」と覗いてくれないかな。
再開できる日を楽しみにしている一人です。

新門荘の愉快な仲間達 | - | -

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